Windows Subsystem for Linux で GUI アプリを使えるようにする
Windows Subsystem for Linux が便利
Windows10のバージョン1709からは,Windows上Linuxを動作させる機能が正式に追加されました.
その名もWindows Subsystem for Linux (WSL).以前はBash on Windowsという名前で試験的に使用できました.
今までWindows上でLinuxを使用する場合は,VM WareやVirtual Boxを使ったり,Tera Termを使ってLinuxサーバにリモートログインしていましたが,WSLを使うと簡単にLinuxを使用することができ,大変便利です.
ただし,WSLは基本的にCUIでの利用を想定されており,それはそれでいいのですが,GUIでアプリを使いたいときもあるというのが本音です.
今回はデスクトップはGUIでなくても良いが,アプリはGUIで使いたいという人向けに記事を書きます.
手順
手順は以下の通りです.WSLをすでに使用している人はステップ3から進んでください.
- WSLの機能を有効にする
- Linuxディストリビューションをインストール
- VcXsrvをインストール
1.WSLの機能を有効にする
まず,「コントロールパネル」→「プログラム」→「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします.
たくさんあるチェックボックスの中から「Windows Subsystem for Linux」を見つけてチェックをつけ,OKを押すとインストールが始まります.
インストールが終わると再起動が求められるので,再起動しましょう.
これでWSLはインストール完了です.
2.Linuxディストリビューションをインストール
まず,Microsoftストアを開き,”Linux”やディストリビューション名(例えば”Ubuntu”)等で検索しましょう.
今回はUbuntuをインストールしました.
インストールが終わるとLinuxが使えるようになっているはずです.
スタートメニュー等からアプリを起動すると,ターミナルが起動します.
初回起動時は少し時間がかかり,また最初にユーザ名とパスワードを入力する必要があります.
3.VcXsrvをインストール
ステップ2まででLinuxは使用できるようになっていますが,CUIのみ利用可能です.
GUIアプリを使用するためにVcXsrvというフリーソフトをインストールします.
以下のサイトから最新のインストーラをダウンロードし,実行します.
https://sourceforge.net/projects/vcxsrv/files/vcxsrv/
インストールが完了したら,VcXsrvを起動します.
特にウィンドウは開きませんが,デスクトップ右下にインジゲーターが現れるはずです.
これで終了!と言いたいところですが,1つだけ設定が必要です.
以下のコマンドで環境変数を追加しましょう.
1 2 |
echo 'export DISPLAY=localhost:0.0' >> ~/.bashrc source ~/.bashrc |
0.0の部分が環境によって変わる可能性があります.
インジゲーターにマウスカーソルをかざすと,ホスト名の後に数字が書いてありますので,適宜変更してください.
たいていは0.0になっていると思います.
この設定が終わると,GUIアプリが起動できるようになっているはずです.
以上,お疲れさまでした.